kkote blog

にゃんずとか介護とか。

梅干って…。

あいかわらず、母は食事を摂ろうとしない。食べられない状況ではないのにあまりにも食べようとしないので、病院から本人が好きなものを持ってくるように言われた。母が好きなものと聞いて思いつくのは刺身、ラーメン、漬物、梅干、団子という糖尿や腎臓病の人どころか健康な人だって食べすぎはだめよなものばかり。私はこれらをほとんど食べない。胃が弱いのでラーメンなんてよほど調子のいいとき年に数度食べるだけなのに、母は私に隠れてしょっちゅう食べていた。
ラーメンのスープなんて持っていけば喜んで口を開けるのはわかっているが、さすがにそれはできないので梅干しと水ようかんを持って行ってみた。

試しにおかゆに梅干を乗せたら一杯分をほとんど完食。2〜3口で終わっていたのを考えると見事な結果だった。わかりやすい。
それと。食べないのは母のコミュニケーション嫌いが関係しているのではないかと思っている。まずいと思っているものを親近感を持てない人に口に突っ込まれるのは嫌だろう。私がやると多少でも口を開けるのはそれじゃないだろうか。
といっても自分でスプーンを持って食べられる状態ではないから仕方ないけど。今度、持ちやすそうなスプーンを持っていってみようか。

母を見ていると繋ぎ止めるものについて考える。私という存在が彼女にとってどれくらいの大きさなのかはわからないが、もし自分があの年で入院したとしたら。体は満足に動かず金銭的に余裕もない状態で家族がいないのに敢えて退院したいと考えられるとは思えない。
人が生きるための目的になるものはいろいろいろある。家族というのはたぶんその中でもすごく単純で強い力なのだと思う。結婚しなくても子どもが欲しいと言う人の気持ちがわかった気がする。いまさら。